ガーデンネックレス横浜 2019
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ガーデンベア物語:第2話

「まかせて!(きみ)散歩(さんぽ)()かけたいのかな?」
得意(とくい)げに()し出したベアの手に、バラの花は手品(てじな)のようにフワッと(うつ)ることができました。そう、ガーデンの妖精(ようせい)は花や植物(しょくぶつ)を生きたまま体に()えることができるのです。

「まかせて!君は散歩に出かけたいのかな?」
得意げに差し出したベアの手に、バラの花は手品のようにフワッと移ることができました。そう、ガーデンの妖精は花や植物を生きたまま体に植えることができるのです。

バラの花を頭にうつしたガーデンベア

「あら、ステキ! あのね、ガーデンベア。(わたし)(みどり)くんに会いたいの。」
「み・ど・り・くん? (みどり)くんってどこにいる人なんだい?」
「私がいたお(うち)()んでいた人なの。(あき)から(ふゆ)(あいだ)、私が(ねむ)っていて、1(ねん)ぶりに()をさましたら、()()しちゃったみたいなの。」
「そうなんだぁ~。」

「あら、ステキ! あのね、ガーデンベア。私、緑くんに会いたいの。」
「みどりくん? 緑くんってどこにいる人なんだい?」
「私がいたお家に住んでいた人なの。秋から冬の間、私が眠っていて、1年ぶりに目をさましたら、引っ越しちゃったみたいなの。」
「そうなんだぁ~。」

「私、緑くんが大好(だいす)きなの。(かれ)はやせっぽちで()(たか)くて緑のメガネをかけてるの。(はる)(にわ)で私が()くと(はな)しかけてくれたり、私の()()いてくれたりしていたの。とても(うれ)しかったなぁ。」

「私、緑くんが大好きなの。彼はやせっぽちで背が高くて緑のメガネをかけてるの。春に庭で私が咲くと話しかけてくれたり、私の絵を描いてくれたりしていたの。とても嬉しかったなぁ。」

バラの花はまぶしそうに1年前(ねんまえ)(おも)()しました・・・・

バラの花は眩しそうに1年前を思い出しました…

バラの絵を描く緑くん

『バラ君、僕には好きな人がいてね、来年(らいねん)君が咲く頃、君をプレゼントしてプロポーズしたいんだ。いいかなあ?』と緑くん。
バラの花はちょっと考えてから(こた)えました。
『いいよ。』

『バラ君、僕には好きな人がいてね、来年君が咲く頃、君をプレゼントしてプロポーズしたいんだ。いいかなあ?』と緑くん。
バラの花はちょっと考えてから答えました。
『いいよ。』

「ねぇ、ガーデンベア。私、緑くんを(さが)しだして約束(やくそく)(まも)りたい!」
「よし!つき()うよ。一緒(いっしょ)に探そう!」

「ねぇ、ガーデンベア。私、緑くんを探しだして約束を守りたい!」
「よし!つき合うよ。一緒に探そう!」

さあ、緑くんの行方(ゆくえ)を探して、ガーデンベアとバラの花の(ちい)さな冒険(ぼうけん)(はじ)まりました!

さあ、緑くんの行方を探して、ガーデンベアとバラの花の小さな冒険が始まりました!

(とお)りかかった(まち)の小さな公園(こうえん)花壇(かだん)では、(はな)()きな人たちがボランティアで()()みの手入(てい)れをしていました。

通りかかった街の小さな公園の花壇では、花好きな人たちがボランティアで植え込みの手入れをしていました。

「こんにちは~。」
「やあ。ガーデンベア。」「この植え込み、花が少なくてちょっと(さび)しいんだよなあ。」
「そんな(こと) ならボクにまかせて!」

「こんにちは~。」
「やあ。ガーデンベア。」「この植え込み、花が少なくてちょっと寂しいんだよなあ。」
「そんな事 ならボクにまかせて!」

ガーデンベアがフラワーアフロをフルルン!と()らすと、なんと(あたま)の花が公園のグリーンに次々(つぎつぎ)移って()えていくではありませんか!

ガーデンベアがフラワーアフロをフルルン!と揺らすと、なんと頭の花が公園のグリーンに次々移って増えていくではありませんか!

「ワオ!ありがとう ガーデンベア!」

「ワオ!ありがとう ガーデンベア!」

ガーデンベアのフラワーアフロから花が移っていきます!

「ところで緑のメガネをかけた青年(せいねん)()りませんか?」
「そういえばたまに()ていたね。大きな街の(ほう)()くって()ってたよ。」

「ところで緑のメガネをかけた青年を知りませんか?」
「そういえばたまに来ていたね。大きな街の方に行くって言ってたよ。」

花屋さんのトラックに忍び込んだガーデンベアたち

そこに大きな花屋(はなや)さんのトラックが(とお)りかかりました。ガーデンベアとバラの花は「それ!」と荷台(にだい)にうまく(しの)びこむことができました。
プランターにスッポリと(はい)って(かく)れると、まるで最初(さいしょ)からあった鉢植(はちう)えみたい!

そこに大きな花屋さんのトラックが通りかかりました。ガーデンベアとバラの花は「それ!」と荷台にうまく忍びこむことができました。
プランターにスッポリと入って隠れると、まるで最初からあった鉢植えみたい!

「ワクワクするね!」「ドキドキするわ!」

「ワクワクするね!」「ドキドキするわ!」

2人は()られながら大きな街に(はこ)ばれていきます。

2人は揺られながら大きな街に運ばれていきます。

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